2024年3月の文書問題を発端に、2024年9月19日に兵庫県議会は、全会一致で斎藤元彦知事を不信任決議して、兵庫県知事を失職させました。
ところが兵庫県議会議員の願いもむなしく、県民ひとりひとりの魂の一票が集まり、2024年11月17日の兵庫県知事選挙で斎藤元彦知事が当選しました!わーい!わーい!ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
兵庫県議会議員は全会一致で斎藤元彦知事を兵庫県知事を信任しないと決議したにもかかわらず、県民は斎藤元彦知事が兵庫県知事にふさわしいと支持したわけです。
県議会議員のみなさん!
斎藤知事は2024年11月の知事選挙で見事に勝利し、我々県民の知事として戻ってきました。
今度は兵庫県議会議員の皆様が、県民に信を問う番ですよ。
まずは、潔く禊を受けてください。
兵庫県議会議員の任期は2027年4月29日に満了します。それまでに自主解散や辞職等により選挙があるかもしれません。
次の選挙に間に合うかどうかわかりませんが、今回兵庫県議会議員の選挙結果などを調べてみて、気が付いたことがありました。
- 定数86人も必要なのか?
- 38選挙区での1票の格差が最大3.45倍もある(有権者の数が最も少なかった相生市選挙区と、最も多かった芦屋市選挙区の間で1票の価値に3.45倍の格差がありました)
- 38選挙区のうち8選挙区は無投票当選である
- さらに!無投票当選8選挙区のうち7選挙区は同一人物が複数回にわたり無投票当選している
順番に解説します。
定数86人も必要なのか?
兵庫県の隣の大阪府では、大阪府議会議員の定数を109人(2011年4月)から、79人(2023年4月)へと、30議席を削減しています!
2023(令和5)年9月1日現在の大阪府の選挙人名簿および在外選挙人名簿登録者数(以下「有権者数」といいます)7,302,647人を大阪府議会議員の定数79人で除した値は、92,439(有権者数/1議席定数)です。
一方で兵庫県の場合、2023(令和5)年9月1日現在の兵庫県の選挙人名簿および在外選挙人名簿登録者数(以下「有権者数」といいます)4,539,287人を兵庫県議会議員の定数86人で除した値は、52,782(有権者数/1議席定数)でした。
私は、今の兵庫県議会議員のご発言やお振舞いを拝見した上で申し上げますが、少し幼稚であったり、お考えの浅い方が紛れ込んでいるようにお見受けしましたので、もっと議員定数を減らして、県民による選択を受けた方、また、中選挙区制により所属会派内での競争原理により選ばれた方、そういう鎬を削って当選した方に議員になっていただきたいと考えています。
これ以上、あのような県会議員たちに、ムダな税金を使わせるわけにはいきません!
県民として、県会議員の定数削減を強く求めます!
そこで、兵庫県の議員定数1あたりの有権者数を大阪府と同じ92,439(有権者数/1議席定数)と同等にする場合の兵庫県の議員定数を計算してみました。
2023(令和5)年9月1日現在の兵庫県の選挙人名簿および在外選挙人名簿登録者数(以下「有権者数」といいます)4,539,287人を92,439(有権者数/1議席定数)で除した仮想の議員定数は49人です。大阪府会議員と同程度の1票の重みと整合性を取るならば、兵庫県議会議員の定数は49人で十分だと考えます!
なお、東京都でも同様の結果でした。2023(令和5)年9月1日現在の東京都の選挙人名簿および在外選挙人名簿登録者数(以下「有権者数」といいます)11,554,700人を東京都議会議員の定数127人で除した値は、90,982(有権者数/1議席定数)でした。
その他の道府県も調べましたところ、兵庫県と同様、残念ながら議員が多すぎる結果でした。全都道府県の結果まとめは下記の記事にまとめています。もしよろしければこちらの記事もご覧ください。
今後の選挙において、現職(抵抗勢力)への刺客となる候補の方へお願いです!
「議員定数の削減」を公約に入れてください。お願いします。
抵抗勢力を県議会から排除するためには、何度か選挙を繰り返して、県会議員をほぼ総入れ替えする必要があると考えているからです。
兵庫県議会議員の選挙区における1票の格差
ここからの選挙区別の1票の格差の分析には、兵庫県が公表している「市区長別選挙人名簿登録者数(令和6年11月7日現在)」のデータを用いました。
結論、38選挙区での1票の格差が最大3.45倍もありました。
つまり、有権者の数が最も少なかった相生市選挙区と、最も多かった芦屋市選挙区の間で1票の価値に3.4倍の格差がありました。
10地域別(神戸・阪神南・阪神北・東播磨・北播磨・中播磨・西播磨・但馬・丹波・淡路)の集計結果を表(選挙区・有権者数・議員定数・定数1当たり有権者数)にまとめました。
神戸
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
神戸市東灘区 | 172,036 | 3 | 57,345 |
神戸市灘区 | 108,127 | 2 | 54,064 |
神戸市中央区 | 111,581 | 2 | 55,791 |
神戸市兵庫区 | 90,660 | 2 | 45,330 |
神戸市北区 | 176,565 | 3 | 58,855 |
神戸市長田区 | 76,975 | 2 | 38,488 |
神戸市須磨区 | 130,874 | 3 | 43,625 |
神戸市垂水区 | 176,434 | 3 | 58,811 |
神戸市西区 | 195,574 | 3 | 65,191 |
阪神南
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
尼崎市 | 383,289 | 7 | 54,756 |
西宮市 | 399,107 | 7 | 57,015 |
芦屋市 | 79,381 | 1 | 79,381 |
阪神北
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
伊丹市 | 165,799 | 3 | 55,266 |
宝塚市 | 191,184 | 3 | 63,728 |
川西市及び川辺郡 | 154,538 | 3 | 51,513 |
三田市 | 89,675 | 2 | 44,838 |
東播磨
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
明石市 | 252,604 | 4 | 63,151 |
加古川市 | 216,880 | 4 | 54,220 |
高砂市 | 72,831 | 1 | 72,831 |
加古郡 | 53,778 | 1 | 53,778 |
北播磨
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
西脇市及び多可郡 | 48,240 | 1 | 48,240 |
三木市 | 61,857 | 1 | 61,857 |
小野市 | 38,590 | 1 | 38,590 |
加西市 | 34,998 | 1 | 34,998 |
加東市 | 31,867 | 1 | 31,867 |
中播磨
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
姫路市 | 432,525 | 8 | 54,066 |
神崎郡 | 33,571 | 1 | 33,571 |
西播磨
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
相生市 | 23,017 | 1 | 23,017 |
たつの市及び揖保郡 | 88,847 | 2 | 44,424 |
赤穂市、赤穂郡及び佐用郡 | 63,189 | 1 | 63,189 |
宍粟市 | 29,311 | 1 | 29,311 |
但馬
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
豊岡市及び美方郡 | 88,681 | 2 | 44,341 |
養父市及び朝来市 | 41,981 | 1 | 41,981 |
丹波
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
丹波篠山市 | 33,008 | 1 | 33,008 |
丹波市 | 50,723 | 1 | 50,723 |
淡路
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数 | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
洲本市 | 35,529 | 1 | 35,529 |
南あわじ市 | 37,444 | 1 | 37,444 |
淡路市 | 35,453 | 1 | 35,453 |
集計結果まとめ
指標 | 値 |
---|---|
平均値(n=38) | 49,200 |
中央値(n=38) | 51,118 |
最大値(n=38) | 79,381(芦屋市選挙区) |
最小値(n=38) | 23,017(相生市選挙区) |
一票の格差(最大値÷最小値) | 3.45 |
1票の価値が低い(# ゚Д゚)!ワースト10の選挙区
- 芦屋市
- 高砂市
- 神戸市西区
- 宝塚市
- 赤穂市、赤穂郡及び佐用郡
- 明石市
- 三木市
- 神戸市北区
- 神戸市垂水区
- 神戸市東灘区
1票の価値が高い\( ‘ω’)/トップ10の選挙区
- 相生市
- 宍粟市
- 加東市
- 丹波篠山市
- 神崎郡
- 加西市
- 淡路市
- 洲本市
- 南あわじ市
- 神戸市長田区
衆議院議員選挙や参議院議員選挙では1票の格差をめぐる訴訟が毎回のように行われますが、地方議員の選挙では、1票の格差はあまり問題にならないのでしょうか?
38選挙区のうち8選挙区9人は無投票当選である
2023年4月9日の兵庫県議会議員選挙では、次の8選挙区9人が無投票当選でした。
- 西脇市及び多可郡
- 神崎郡
- 相生市
- たつの市及び揖保郡
- 赤穂市、赤穂郡及び佐用郡
- 養父市及び朝来市
- 丹波市
- 洲本市
2023年4月9日の兵庫県議会議員選挙で無投票当選した議員は下表の通りです。なお、赤字の議員は百条委員会(文書問題調査特別委員会)の委員です。
選挙区 | 氏名 | よみがな | 当選回数 | 無投票当選年 | 会派 |
---|---|---|---|---|---|
西脇市及び多可郡 | 内藤 兵衛 | ないとう ひょうえ | 5回 | 2015年 2019年 2023年 | 自由民主党 |
神崎郡 | 上野 英一 | うえの ひでかず | 5回 | 2023年 | ひょうご県民連合 |
相生市 | 富山 恵二 | とみやま けいじ | 2回 | 2019年 2023年 | 自由民主党 |
たつの市及び揖保郡 | 松井 重樹 | まつい しげき | 3回 | 2023年 | 自由民主党 |
たつの市及び揖保郡 | 山口 晋平 | やまぐち しんぺい | 4回 | 2015年 2023年 | 自由民主党 |
赤穂市、赤穂郡及び佐用郡 | 長岡 壯壽 | ながおか そうじゅ | 6回 | 2007年 2015年 2019年 2023年 | 自由民主党 |
養父市及び朝来市 | 藤田 孝夫 | ふじた たかお | 6回 | 2007年 2011年 2015年 2023年 | 自由民主党 |
丹波市 | 石川 憲幸 | いしかわ のりゆき | 7回 | 2011年 2015年 2019年 2023年 | 自由民主党 |
洲本市 | 浜田 知昭 | はまだ ともあき | 4回 | 2015年 2019年 2023年 | 自由民主党 |
1票の格差を無くし、かつ、議員定数を53人へ削減する区割案
神戸
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
神戸市東灘区 神戸市灘区 神戸市中央区 神戸市兵庫区 神戸市北区 | 658,969 | 8(12) | 82,371 |
神戸市長田区 神戸市須磨区 神戸市垂水区 神戸市西区 | 579,857 | 7(11) | 82,837 |
阪神南
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
尼崎市 西宮市 芦屋市 | 861,777 | 10(15) | 86,178 |
阪神北・丹波
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
伊丹市 宝塚市 川西市及び川辺郡 三田市 丹波篠山市 丹波市 | 684,927 | 8(13) | 85,616 |
東播磨・淡路
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
明石市 加古川市 高砂市 加古郡 洲本市 南あわじ市 淡路市 | 704,519 | 8(13) | 88,065 |
北播磨・中播磨
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
西脇市及び多可郡 三木市 小野市 加西市 加東市 姫路市 神崎郡 | 681,648 | 8(14) | 85,206 |
西播磨・但馬
選挙区 | 有権者数 (20241107現在) | 議員定数案 (現定数の合計) | 定数1当たり有権者数 |
---|---|---|---|
相生市 たつの市及び揖保郡 赤穂市、赤穂郡及び佐用郡 宍粟市 豊岡市及び美方郡 養父市及び朝来市 | 335,026 | 4(8) | 83,757 |
集計結果まとめ
指標 | 値 |
---|---|
平均値(n=7) | 84,861 |
中央値(n=7) | 85,206 |
最大値(n=7) | 88,065(東播磨・淡路) |
最小値(n=7) | 82,371(神戸市東灘区・灘区・中央区・兵庫区・北区) |
一票の格差(最大値÷最小値) | 1.07 |
選挙区を38区分から7区分にして、中選挙区制にすれば、1票の格差はかなり是正されますね。
人口減少社会において、従前の小選挙区のありようでは、無投票当選が増えるだけで、到底、民意を反映したものとは言えないでしょう。
小選挙区では「誰にも入れたくない」候補者がいる残念な選挙区があります。だからこそ、投票率が低いのではないでしょうか?
今やドブ板選挙だけではなく、インターネットやSNSを併用した選挙戦略へと、選挙の戦い方が多様になっていると思います。
インターネットやSNSを駆使すれば、中選挙区であっても、大政党と十分に戦うことができるのではないでしょうか?
斎藤知事、ぜひ県会議員の定数削減に取り組んでいただきます様に、よろしくお願い申し上げます。